いぶし銀のつなぎ役、「ロード」

新巨兵海賊団の航海士ロード。巨人族では珍しい見た目の彼について、少しだけ見ていきたいと思います。

ロードの名が作中に登場したのはビッグ・マムの過去話中。断食前にセムラを食べる集まりの際、その年に村で生まれた子どもの一人として名前が挙げられました。ただ、姿は見せることなく、エルバフでの物語は終わってしまいます。

しかし、それから間もなく、彼は意外な形で初登場することになりました。麦わらの一味の傘下となったハイルディン、その仲間の一人である彼は、表紙連載でデビューすることになるのです。

「押し掛け麦わら大船団物語」の中で、ハイルディン編は1ページずつ団員が描かれるという特殊なパターンとなっています。一見ストーリー性もなく、ただのキャラ紹介で終わっているように見えますが、「ワンピース」の物語全体で考えると、かなり味わい深いものなんですよね。

1ページ目は他の子分編のようにスタートしていますので、この時点ではまだ様々な展開が考えられました。

続く2ページ目にまずハイルディンが一人で登場し、これから残り4人が次々と紹介されていくのでは、と予想できました。

3ページ目にスタンセンが同じく一人で登場したことで、団員紹介形式がほぼ決定的になりました。しかも彼が既出のキャラであったことで、残る3人もそうなのでは‥と一歩踏み込んだ予想ができることになります。

そして4ページ目に登場するのがロードです。少し前に描かれていた、かつてのエルバフのキャラ達が参戦しているというつながりを、ここで堪能することができるわけですね。ただ、既出とはいえ、ロードやゴールドバーグは名前が出ていただけなので、感慨を覚えるというほどではありません。

切り札は最後にしっかり用意されていました。過去話で存在感を放っていたゲルズが、美しく成長した姿をお披露目し、読者の心を鷲掴みにすることで、ハイルディン編が完結します。

ハイルディンの傘下入りエピソードに、エルバフの過去話、そしてこの表紙連載へと続く大きな流れ+表紙連載での団員登場順、という二つの流れがうまく構成されているからこそ、ここでも「ワンピース」の醍醐味である“つながり”を楽しむことができました。ロードはそのつなぎ役として、いぶし銀の働きをしてくれているんですよね。

これまで登場した巨人族は、全体的にがっしりとした体格のキャラが多いようです。骨太で筋肉隆々なために、太って見えてしまうくらいのキャラも少なくありません(みな戦士ですから、ただの肥満ということはないでしょう)。そう考えると、ロードはだいぶ異質な感じがします。航海士ということで、知的なイメージを加えたためでしょうか。ただ、長剣が得物のようですし、何よりバギーのところでは傭兵として活躍していたわけですから、戦闘力が高いのは確実でしょう。もしかしたら、パワータイプよりはスピードタイプなのかもしれませんね。大きくて速いなんて、巨人族以外には脅威でしかありませんね。彼一人がピックアップして描かれるという機会はあまり期待できませんが、戦う彼の姿、楽しみにしています。

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